アファメーションとは、肯定的な自己宣言のことで、ポジティブなことを自らに宣言することによって、望む方向に進めるよう潜在意識を変えていく手法の一つです。
もともとは1970年代のアメリカで、ライフコーチングの理論を確立した心理学者、ルー・タイスが提唱したメソッド。
現在、アファメーションは、さまざまなジャンルで独自に発展している感があり、伝える人によってやり方は微妙に違うことがあるようです。ただ、基本的には、リアリティーを持って宣言することが重要であることは共通しています。
なぜならアファメーションというのは、自らの意識に働きかけて現状を動かすのが目的だから。そのためには、宣言したことが実現したときの気分を先取りして感じられるくらいのリアリティーが必要なのですね。
ただ、私にはそれが難しかったのです…。
だって、そもそも叶っていないことを叶えたいためにアファメーションをしているわけだから。
ずっと望んでいてもずっと叶っていないという現実を目の前にして、それでも宣言していれば叶う日が来ると信じるのは、私には簡単ではありませんでした。
スピリチュアルな本を読むと、そういうときは、信じられると感じられる言葉になるよう微調整すればいい、とありました。
たとえば、具合が悪いときに、「私は健康です」と言っても信じられないなら、「私は健康になる方向に向かっています」というように言い換えるといい、と。
というわけで、私は長らくその「〜になる方向に向かっています」を採用していたのですが、IHの講習会を受けたことをきっかけに、もっと自分に合った方法と出会うことができました。
もっと自分に合った方法、それは、「〜を選択します」と宣言する方法です。
「私は健康になる方向に向かっています」ではなく、「私は健康になることを選択します」と言うんですね。
これの何が良いって、健康になる方向に向かっているとは信じがたくても、健康になることを選ぶことはできそうな気がすることです。
だって、選択ですから、自分の意志で選べばいいだけだから。
不健康と健康を選ぶなら、そりゃ健康を選ぶわ、って心から思えるから、全く違和感なく宣言ができるのです。
「〜を選択します」で宣言する利点はそれだけではありません。
「〜を選択します」というアファメーションを続けていくと、全ては自分で選んでいるのだ=全て自分で選んでいいのだ、という自覚が増すんです。
私は自分で望みを選べる。
私は自分で望みを選んでいい。
自分の宣言文によって、自分の人生は自分の主導で選べるんだと、自らがエンパワーされるんですね。
IHのセッションでも、目標に対してご自身が「選択」することを宣言するプロセスがあるのですが、これがセッションの内容に含まれているって、なんて素晴らしいのだろうと、毎回感動します。
どこかからやってくる幸運任せにするのではなくて、自分で自分の人生の主導権を握って、望む人生をクリエイトしていくっていう宣言をするとき、人は本当に輝くのだなって、毎回感じさせてもらっているのです。
全てを自分で選んでいる、と言われると、「こんな苦しい状況、好きで選んだんじゃない!」って思う方もいらっしゃると思います。
私も昔はそう思ったことが多々ありました。
でもね、状況は選んでいないかもしれないけれど、その状況の中で、どこにフォーカスを当てて、どう動いていくかは、あなたが選べるんです。
「こんなはずじゃなかった!」と世の中に憤った状態を選ぶのか、「すごい腹は立つけど、もうこんな思いは嫌だから脱出してやる!」という方向に進むことを選ぶのか、あなたに選択権があるんです。
選ぶ権利があるっていうことは、選ぶ力があるってことでもありますから、その力をぜひ自分の手元に取り戻していただきたいのです。
で、パワーを取り戻すのにとっても使えるのが、「私は◉◉(願望)を選択する」というアファメーションなんですね。
最後に、アファメーションでは肯定的な言葉を使うことも大事な要素であることも付け加えておきます。
前述の例で言うと「ここは嫌だから脱出する」では肯定的とは言えないので、脱出した未来はどんな状態なのかをイメージして言葉を作るんですね。
たとえば、「私は愛し愛される人と共にいて幸せを感じている(ことを選択する)」という感じ。
アファメーションでつまづいている人はぜひこの「〜を選択する」方式、試してみてください。
さあ、何でもあなたが選べるのだとしたら、どんな未来を選びたいですか?