「どこに行きたい?」「どこでもいいよ♪」「何が食べたい?」「何でもいいよ❤︎」
かつて私は、デートに誘われると、必ずそう答えていました。
遠慮しているわけではなく、ましてかわいこぶっているつもりもなく、ただ本当に、特に行きたいところもないし、特別に食べたいものもなかったんです。
でも、ある時、気がつきました。
それって、自分の内側ときちんとつながれていないからなんだ、と。
「これをしたい」「あれがやりたい」…そういった自分の欲求を、長いこと無視し続けた結果として、そもそも欲求を感じ取れなくなっていただけだったんです。
なぜ自分の欲求を無視し続けたか?
原因は一つではないと思いますし、原因探しにハマることはおすすめしたくないのですが、私の場合は、自己肯定感がとても低かったことが関係していたなぁと思います。
そんな、かつての私と同じような悩みを抱える人におすすめしたい一冊の本がこちら。
著者のジュリア・キャメロンはアーティストで、創造性を育むワークショップを開催して人気を博しました。
この本は、彼女のワークショップの内容を一冊にまとめたものです。
創造性を育むというとアーティストに向けた本のようですが、実際に書かれているのは内なる自分とのつながりを取り戻すことの重要性と、自分とのつながりを取り戻すために取り組むワークの方法。
だから、アーティストに限らず、自己肯定感が低い人、自分のやりたいことがわからない人、自分らしく生きたい人にも、おすすめなんですね。
本の中で紹介されているワークの中で、とりわけ私が絶大な効果を実感しているのが自分とデートするというワーク。
著者のジュリア・キャメロンは「アーティスト・デート」と名づけていますが、要はソロデート、一人デートの時間を週1回程度作る、ということなんです。
ご興味ある方はぜひ本を読んでいただきたいですが、あえて要点だけ抜粋すると、ソロデートで重要なのは以下の3つです。
- 自分の心が踊ることをする
時にはそれは近所のカフェに行くことかもしれません。映画を見ることかもしれません。自分で自分の興味のあることを見つけて、それを実行する、ということがポイントです。
- 必ず一人でやる
仲の良いお友達を誘うこともしません。犬を連れて行くこともしません。あくまでデートの相手は自分、という意識です。
- デートの予定を他の予定と同じくらい尊重する
他の人からの誘いなどが入った時、私たちは往々にしてそちらを優先して自分の予定はキャンセルしたり、後回しにしたりしがちです。でも、他のことを大切にするのと同じくらい自分を大切にすることがソロデートの肝。一度自分と約束したら、その約束を破らないことが自分との信頼関係を深める一歩になります。
仕事や子育てで忙しい日々を過ごしている方は、「自分とデートの時間なんて作る暇がない」と思われるかもしれません。
私もそうでした(笑)。
でもね、一週間のうち、1時間でもいいんです。なんなら、30分でいい。
人生で、一番最後まで一緒にいるのは、自分だけ、です。
それってつまり、自分のことを最後まで大切にできるのは自分だけ、ということでもあります。
そんな自分のために、一週間のうち30分も時間を取れないというのは、あまりに自分の価値を低く置いていないでしょうか?
自分でやりたいことを見つけて、自分で立てた予定を大切にして、それを自分で実行すると、たとえ30分程度だったとしても、ものすごく元気になります。
結果的に、仕事もはかどるし、家族に対してもご機嫌よくいられるし、わずかな自分時間がもたらす効果は、費やした時間を上回るんですね。
今の私はもうそこまで自己肯定感が低いとは感じないのですが、それでも定期的に自分のための時間を取ることは自分の心身のバランスをちょうど良く保つのに役立っていることを実感しています。
というわけで、これからも週一ソロデートを楽しもうと思っています。
最高の自分を、生きよう。