クリスマスでも哀しくていい

Facebookで「作者不明」の詩が共有されてきました。もともとは英語の詩でしたが、とってもいい詩だなぁと思ったので、私の日本語訳で以下にご紹介します。

もしクリスマスがつらいなら
もしあなたが大切な人を失ったなら
あなたのハートを覗いてご覧なさい
彼・彼女らはそこにいるってあなたにはわかる

空の星
降り積もる雪の光
外にいるコマドリ
彼らは知っているみたい

あなたが困難の中、奮闘しているときは
あなたができることだけをすればいい
何より重要なのはあなただけ

クリスマスだからってお祭り気分にならなくていい
クリスマスだからってキラキラ輝いていなくていい

ただあなたのできることをしよう
全てはきっと大丈夫だから

私は2012年の2月に前夫を看取りました。

その年のクリスマスは、ぽっかりと胸があいてしまったまま、それでもクリスマスツリーを出して、亡くなった夫が好きそうなクリスマスツリーのオーナメントを鎌倉のコケーシカで買って、飾りました。

私は関東在住でしたが、西日本に住む仲良しの友人が、クリスマス当日にわざわざ泊まりにきてくれました。

その前々年、まだ前夫が元気だった頃のクリスマスに、二世帯住宅の階下に住む義父も呼んで、たこ焼きパーティー(しかもからいやつなどハズレを用意したロシアンルーレット風たこ焼きパーティー)をやったということを友人は覚えていてくれて、それを3人で一緒にしようと言ってくれました。

家族(義父と私)だけで過ごしていたら、きっとクリスマスはしんみり寂しいだけになっていました。かといって、友人や知人と賑やかに騒ぐというのも気分でありませんでした。だから、友人が訪問してくれ、家族で過ごす時間にただそっと寄り添ってくれた、その心遣いに、今改めて感謝しています。

死別などの喪失にまつわる悲嘆の感情のことをアメリカでは「グリーフ(Grief)」と言います。

グリーフは死別に限らず、重い病気が診断されたとき、離婚や別居、失職や転職などでも起こります。

つまり、人生を生きていればつきものの感情であって、グリーフがあることそのものは全然特別じゃありません。

転んで擦りむいたら、そこを消毒して、かさぶたができて剥がれるのを待つということを多くの人が自然にしているように、グリーフも本来は誰もが自然に対処していくことができるはずのものです。

ただ、自分を大切にすることを忘れると、対処が複雑になります。

自分を大切にするというのは、今、自分はグリーフの最中にいるのだとまずは認めること。そして、自分から出てくる感情が、たとえなんであれ、全部にOKを出してあげること。

怒りたかったら怒っていい。泣きたかったら泣いていい。

自分の喜怒哀楽に喜んで巻き込まれてくれる、寄り添ってくれる人がいるのであれば甘えていいと思います。ただ、ジェットコースターのように七変化するグリーフの感情に、さすがに24時間365日寄り添わせることは酷ですから、私はジャーナルをつけることをおすすめしています。

そのジャーナルはあなたしか見ないし、振り返って読み返す必要もありません。ただただひたすら出てくる感情を書き出すのです。

「なんで死んでしまったんだ!」という怒りをひたすら文字にして吐き出すのもいいですし、「悲しい悲しい悲しい、私は生きる気力が出ない」という悲しみを飽きるまで綴ってもいい。後悔の念があるなら、その後悔をこれでもかというくらい徹底して書き出すのです。

絵の方が感情を出せる人は、絵でも構いません。

ポイントはどんな感情も批判せずに出してあげること。出してあげることって、受け止めてあげることなんです。というのも、受け止めてあげられないと出すことができないから。

そして、これは私の体験なのですが、ノートに書き出して感情を出し切ったとき、必ずちょっと希望の芽を感じるんですよ。

感情を抑えることに必死にエネルギーを使っているときは、その感情以外の物事を感じ取ることが難しいけれど、感情を出して、抑えるために使っていたエネルギーが他に回るようになると、感情的になっていたときには感じ取れなかったこと(希望とか)が感じられるようになるんだと思います。

クリスマス、年末年始は、今、何かしらの困難の中にいる人には、ちょっと精神的にきついシーズンです。

場合によっては「元気出して。さあ、はしゃごう!」なんて誘ってくる人もいるかもしれませんが、静かにこもって過ごすことが、時には泣いたり怒ったりして過ごすことが、必ずしも後ろ向きではないってことは声を大にして伝えたい。

私は奇跡を信じていますが、同時に、自分が隠そうとしている、抑えようとしている、見ないようにしている、あらゆる感情の一つ一つに、心底OKを出して、その感情を解放できたときに、奇跡を感じる(受け取る)ことができるのだ、ということも信じています。

泣いていい。怒っていい。たとえあなたがそれを汚い感情、醜い感情と感じたとしても、この世界の中では全てが愛です。Believe me or not.

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